夢の世を
夢とも知らず 夢を見る
覚めたるも夢 夢もまた夢
【歌の意味】
この世は、もともと夢のような世界であり、起きているときに見ている世界(夢)と寝ているときに見る世界(夢)も、同じようなもので、一寸先はどちらも闇でどちらが夢か分からないことよ。
あの太閤殿下の豊臣秀吉も辞世の句で
露と落ち
露と消えにし 我が身かな
難波のことも 夢のまた夢
と同じような気持ちを歌っていますね。
人間が歩む道のりなんて、たとえ幸福で好きな洋服を着て、あるいは、好きなブランドものを付け、また毎日おいしい料理を食べたからといっても、いずれは死んでいく身であり、少しの間、栄華を極めたからと言って、どれほどの値打ちがありましょうや。
たとえ栄華を極めたからと言って、明日には尽きる命かも分からず、人間の生活など、砂上の楼閣のように儚いことこの上ないです。
そうであるなら、人間としてこの世に生まれてきた意義を尋ね、「朝(あした)に道(心理)を聞かば、夕べに死すとも可なり」という心境になっておきたいものです。
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